夕日の見える江差かもめ島キャンプ場

こんにちは。からあげです。

 

昨晩はバス停に停まって快適な夜を過ごすことができた。
私と一緒に泊まったサイクリストは、なんと70歳の爺さんだった。見るからに元気いっぱいで50歳くらいに見えた。

銀マットを持っているにも関わらず、ベンチに直に寝袋を敷いて寝るので、どうしてか聞いてみた。すると、汚れたところで寝る時だけマットを敷くそうな。マットなしで寝ても背中や腰が痛くないんだって。体に悪いところは特になくて、自転車を漕ぐのに全く不自由はないそうだ。凄いとしか言いようがない。

おじさんは22歳と65歳の時に自転車で日本一周をしていて、前回日本一周した時の自転車で、九州一周をして少し休んでから北海道までフェリーで来たそうだが、北海道上陸後直ぐにリアディレーラー周りが壊れてしまったそうな。通りがかった自転車屋には交換パーツがなかったそうで、新しい自転車を買って古いのは処分して貰ったそう。愛着ないんかい!

いやはや、なんともビックリ。普通、九州一周をした時点で自転車を整備して乗ってくるだろう?、とツッコミたくなるのをグッと堪えた。

荷物はフロントバッグ1個に、リアのサイドバッグ2個、テントと自炊道具は持たず、道の駅などの軒下で野宿するか、ホテルや旅館に泊まり、コンビニで買って食べたり、外食しているそうな。
野宿3泊にホテル1泊の割合だそう。
おじさんはサイクリングだけに特化しているため、大幅な荷物の削減を行うことができている。いろいろ聞いて非常に参考になった。

 

今年1年はいろいろなサイクリストから話を聞き、自分に合うところは取り入れて、より良い自分なりの旅のスタイルを作ってゆきたい。

先日から行方不明になっていた歯ブラシがウインドブレーカーのポケットから見つかった!

いったいどこに行ったのか、心配していたところだった。
この歯ブラシ、PCTで予備として持っていったものだが、まだ現役バリバリで使っているのだった。柄をカットすると、余計な力が入らなくなるためか、毛が曲がらず長持ちする。

いちいちカットするのが面倒くさいから、柄の短い歯ブラシを売って欲しいものだ。

おじさんに挨拶をしてバス停を出発すると、快調な走り出しをする。
起きたばかりはそこそこ天気が良かったのだが、次第に分厚い雲に覆われて今にも雨が降りそうな空模様になってきた。風は向かい風でペダルが重たい。

白神岬周辺はスノーシェルターやトンネルが連続する。
幅の狭い歩道もあったので車道を走行したが、交通量がほとんどないため、危険を感じることはなかった。

この周辺には、透明のプラスチックでできた防風壁が整備されていた。とても明るくて走りやすいが、こういうものは気分的なものが大いにあるかもしれない。

険しい断崖を縫うように国道228号線は伸びている。

白神岬に到着!

ここが北海道最南端の場所となる。津軽海峡を隔てた向こう側に龍飛崎が見えるらしいのだが、視界があまり良くなくて見えなかった。

白神岬を通過してしばらくすると、雨が降り始めた。
それまでにもポツポツ来たのだが、直ぐに上がってくれた。

今回は雨粒も大きく直ぐに止みそうにない。通りがかったバス停に避難する。

雨が小ぶりになったので、走行を再開して松前の町までやって来た。道の駅からは北前船の桟橋を見ることができた。

海のすぐそばにある道の駅は風が強く全然落ち着かない。

やって来たのは松前城公園。だだっ広い芝生の広場に復元された天守閣が建てられていた。開城時間が午前9時からでまだ1時間近くもあることから、外観だけ見て先に進むことにした。

松前の町を過ぎると、徐々に北向きの進路となり、風向きは追い風に変わった。スピードが乗ってスイスイ進む。これまで向かい風が多くてストレスが溜まっていたため、ここぞとばかりに爆走する。

あ〜気持ちいい〜。

調子に乗って自転車を漕いでいたら、やたらと腹が減る。
これだからおっさんエンジンは困るんだよ!食ったら、バリバリ漕いでくれよ。

自転車は一見、ガソリンも食わずに安上がりに思えるが、実際は食費が嵩んで結構高くつく。多分、トータルでは110ccのカブが一番安くつくと思う。

電光掲示板に雷注意の表示。山の方を見るとどす黒い雲に覆われているが、沿岸部はそれほどでもない。日は差さないものの、時々空が明るくなったりする。

追い風に乗ってハイペースで北上したいのだが、集中力がなくなって漕ぐ気がしなくなってきた。
偶然見つけた東屋で休憩する。

公園東屋はサイクリストのオアシスだ!
徒歩はとてもじゃないが、東屋までたどり着けないので、道端で休憩が多い。この差はデカい。いやあ、みちのく潮風トレイルも辛かったな。

北海道に上陸して10日以上経って、髪が伸びてきたからバリカンでカットすることにした。ついでにヒゲもカットする。

バリカンは単3電池2本のもので、充電式のエネループを入れてある。普段使っているバリカンより切れ味は悪いが、全然切れない訳ではない。時間を掛けて丁寧に刈れば虎刈になることはない。

このバリカンは今回から投入した新アイテムだ。また機会があれば紹介したい。

東屋で1時間以上休憩して元気を取り戻したおっさんは再び追い風に乗って爆走する。ちょっとした上り坂でもグイグイ登ってゆく。楽しいものだから、つい力いっぱい漕いでしまう。

周囲に民家がない直線の海岸道路をゆく。
潮風に押されながらひた走る。

上ノ国の町に入ってしばらくするとセイコーマートを見つけたのだが、駐車場に抜きつ抜かれつしていたサイクリストが停まっていたので、寄って行くことにした。

詳しいことは聞かなかったのだが、彼は日本一周中の最中で大間から函館に渡って時計回りに北海道を回っている最中なのだそうだ。いろいろ話しているうちに時間がどんどん過ぎてしまい、4時近くになってしまった。

この猫セイコーマートに住み着いている野良猫のようだが、警戒心が非常に強く、近くには絶対に寄ってこない。パンをあげても咥えて物陰で食べるのだった。食べ終わったあと出てきて、アスファルトに付いた明太子を舐めていた。

兄さんと話をし過ぎて夕方になってしまった。
予定では江差を通過して適当なバス停で寝るつもりだったのだが、もうそんな気は全くしない。

ちょうどかもめ島に差し掛かったところだった。この島には無料のキャンプ場があるので、覗いてみることにした。

開陽丸

戊辰戦争で活躍した軍艦を復元したものらしい。サビサビの船なのに入館料が500円もしたので、入るのは止めて外観を眺めるだけにしておいた。

キャンプ場の探索を行うことにする。

かもめ島周辺には遊歩道が整備されていて、地元の人や環境客らが散歩している。見たところ、どこにもそれらしき場所はない。

かもめ島のすぐ近くにある変な岩

しめ縄が巻かれている。神社の御神体のようだ。

千畳敷と呼ばれる波に洗われる岩場がある。釣り人が釣った魚をバケツに入れていたのだが、カラスに突かれたようで大声を出して追い払っていた。

島の上にある芝生の広場がキャンプ場になっていた。
アプローチするには長い階段を登ってゆかねばならない。
荷物満載の自転車を押して上がるのはしんどいため、サイドバッグを外して持って上がる。

自転車は階段端の側溝の蓋の上を押してゆく。ちょうどスロープになっていて押して上がれる。ここは公園内なので、自転車に乗ってはいけない。

キャンプ場は、階段を登った上にあるため、リヤカーも使えない。自転車で辛うじて押して上がれるだけ。車でやってくるキャンパーは下の駐車場から荷物をヨイショヨイショと運んで来なければならない。

広大なサイトの端の方に野外音楽堂があって、これに一目惚れする。今日は風が強くて遮蔽物がないと厳しい。

壁を防風壁にしてテントを設営する。いやあ、極楽極楽。
しかも日曜日だというのにキャンパーは誰もいない。散歩の人がいるだけだ。

テントを張って散歩に出かけて戻ってくると、テントのすぐ近くで女子中学生2人組がスマホで電話をしていた。
聞きたくもないのに、すぐ近くで話しているもんだから、嫌でも聞こえる。
なんと、友達の恋愛相談をしている最中だった!

このマセたガキめ!恋愛なんかにうつつを抜かさずに勉学に励めや!だいたいだな、人のテントを近くでそんな話をするやつがあるか。見ず知らずのおっさんに聞かれて恥ずかしくはないのか?羞恥心のない女子中学生にはビックリした。いろいろ聞いてしまったのだが、ここでは詳しい内容には触れないでおこう。

そんな彼女らも夕暮れ時になって寒くなると家に帰って行った。
都会の子とは違って、お菓子とジュースを飲み食いしても、ゴミをちゃんと持って帰って行った。

どうでもいい女子中学生の恋愛話を聞きながらご飯を食べた。
初めての経験かもしらんね。

なんとも言えない気分になった。

このかもめ島のキャンプ場、風が強いが、景色は抜群に良い。夕日を見るには最高かもしれない。

重たい自転車を引張り上げようという気になったのも、開放感があって景色が良かったから。しかも静か。

分厚い雲に覆われていたが、日没間際になって日が差すようになった。

人工的ではあるが、なかなかいい。

キャンプ場というハッキリした標識はどこにもない公園だが、地図にはきちんと表示されている。
天気が良くて風が弱かったら、海の見える端の方にテントを張って、天気が悪かったら音楽堂の中がベスト。

すぐ近くに灯台があって、人のテントを照らしてくる。
灯台に照らされると言ったら、一昨年みちのく潮風トレイルのトドケ崎灯台のことを思い出すな。

あそこも素晴らしいサイトだった。

 

さあて、ブログも更新したし、そろそろ寝るか。

 

おわり

コメント

  1. あきあき より:

    朝から雨がひどくイヤになるが、おっさんのブログに励まされている。ありがとう。当方、バイクツーリングでいま知床にいる。
    6から7日頃、余市、札幌方向にいる予定だが、運が良ければ、何処かで出会いたものだと勝手に思っている。
    今日もファイトで。

    • karaage より:

      せっかくの知床なのに大雨で大変ですね。
      余市は先日通って来ました。これから北上の予定です。

      台風接近していますので、注意しつつ、お互い雨のツーリングを楽しみましょう!

      辛い中にも楽しみはあります。セコマでの休憩とか。