初めての自作パソコン~パーツ選び【その2】 PCケース編~静音ミドルタワー Corsair 100R Silent

こんにちは。からあげです。

はじめに

今回、初めてのパソコン自作に挑戦したおっさんの私。初心者だからこそ分かる初心者の気持ち。これから数回に分けてパソコン自作について丁寧かつ分かりやすく解説してゆきたい。物覚えと要領の悪さだけは誰にも負けない。試行錯誤しながら何度も繰り返し、ようやく正解にたどり着く。いつものことだ。

BTO(Build To Order 受注生産の意味)パソコンが当たり前になって、既製品のものと比べると格段に自由度が増した。だがそれでも全て選べる自作パソコンには遠く及ばない。自作なら用途や予算に合わせて自分好みのパソコンに仕上げることができる。

パソコン自作の理由はモノづくりの楽しさを味わいたかったこともある。しかし最大の理由は拡張性の高いPCが欲しかったから。ノートパソコンはメモリの交換・増設することくらいしかできず、短期間で買い換えなければならない。
一方、自作のデスクトップパソコンであれば、必要なパーツのみ交換することができ地球と財布には優しい。

 

パーツ選びはまずPCケースから

用途と懐具合に応じて、必要最低限のスペックのパーツでPCを組み立てる。
私の場合はYou Tubeの動画編集が主な目的。

初めての自作パソコンだと、何から選んだらいいのか分からない。分からないことだらけでもうわけが分からない。やっぱり自作は次回にしようか。そんなふうに思えてくるが、弱気は禁物だ。少しずつ勉強して自作に必要な知識を蓄えてゆこう。

PCケースが決まれば、自ずとCPU、マザーボードなどと次々に決まってくるから大丈夫。

 

私が希望するPCケースの条件

ATX対応のミドルタワー

広い設置面積を必要とするデスクトップ型を選ぶなら、できるだけ拡張性の高いもの。小さなミニタワーやキューブタイプなど中途半端なものを選ぶと、たいしてノートPCと変わらなくなる。かと言ってフルタワーでは大きすぎる。バランスの取れたミドルタワーが最適だ。

ここで注目したいのは対応するマザーボード。CPUやメモリを取り付けるもとになる基板のこと。Mini-ITX、Micro ATX、ATXの3種類のサイズがあるが、初心者は作業しやすく拡張性の高いATXを選んでおけば間違いがない。

 

電源ボタンやUSBポートは前面

パソコンは机の上の棚に設置したい。
そして机の椅子に座ったまま、電源ボタンを操作したり、USB機器を抜き挿ししたりできるようにしたい。

以前、車中泊用の電源としてインバーターを車内の床の上に直置きして使用していたところ、1年足らずで壊れてしまったことがある。それで天井付近に設置するようにしたら、壊れることはなくなった。電子機器は繊細で汚れに弱い。床に直置きするとホコリやゴミを吸い込みやすいので、邪魔にならない上の場所に設置したい。

 

静音タイプ

作業に集中するためにはできるだけ静な方がよい。以前、賃貸のボロアパートに住んでいたとき、近隣の生活音に悩まされて不眠症になった。昼間には気にならない程度でも、静かな夜間だと気になることがある。

 

中身の見えないタイプ

作業に集中するためには静音のほか、中身が見えない方がよい。LEDがピカピカと光っているようでは集中できない。

深夜の寝ている時にアプリケーションなどの大容量ファイルをダウンロードすることがあるので、LEDの明かりが目に付くと寝られなくなる。

 

5.25インチベイ搭載

以前のアプリケーションはDVDなどのパッケージ版が主流だったが、現在はダウンロードが主流になっている。そのため光学ドライブは必須装備ではなくなったが、DVDやBlu-rayディスクの作成・再生など、活用する機会はまだまだたくさんある。拡張性を高めるためにも5.25インチベイは必要。

 

Corsair 100R Silent

以上、私の条件を全て満たすPCケースがこちら。Corsair 100R Silent。
Corsair(コルセア)とはアメリカ西海岸、シリコンバレーに本社を置くPCパーツメーカー。高品質なPCケースを製造していて人気が高い。現在はゲーム分野に力を入れているようす。

優れた静音性を誇るATX対応ミドルタワーPCケース

100R Silentは、優れた静音性を誇るATX対応ミドルタワーPCケースです。W200mm×D471mm×H430mmのコンパクトサイズ設計、フロントパネル内側、ケーストップ、両サイドパネルにノイズを吸収する吸音材により、ケース内部から発生するノイズを吸収します。フロント120mmファン1基、リア120mmファン1基を標準搭載、最大3基のファン制御に対応したマルチファンコントローラを搭載しています。最大約414mmの拡張カードスペースによりハイエンドグラフィックスカードにも対応しています。ケースボトムには取り外し可能なダストフィルタを搭載して高いメンテナンス性能を発揮します。
株式会社リンクスインターナショナル商品紹介ページより

ケース仕様

品名 100R Silent
型番 CC-9011077-WW
サイズ D471mm x W200mm x H430mm
重量 約5.2kg
5.25インチベイ 2
2.5/3.5インチシャドウベイ 4
拡張スロット 7
対応マザーボード ATX / Micro ATX / Mini ITX
対応CPUクーラー高さ 最大150mm
対応GPU長さ 最大414mm
対応電源 260mmまでのATX規格電源
標準搭載ファン フロント 120mm×1 / リヤ 120mm×1 
ファンコントロールスイッチ付き(3段階)
搭載可能ファン フロント 140mm or 120mm×2 / リヤ 120mm×1
 

 

ダンボール箱に入った状態。
よし、さっそく開けてみよう!

PCケースは発泡スチロールでしっかりと保護されている。ピッタリと入っていて取り出すのに手間が掛かった。1人に箱を押さえてもらって出すと楽。

日本語の取り扱い説明書付き

各種言語に対応していて分厚い。のちに不要な外国語の部分を切り取った。

PCケース全景

シンプルで飽きの来ないデザイン。透け透けタイプが多いなか、とても貴重なPCケース。

 

ケース正面

正面上部にフロントI/Oパネルあり。電源スイッチ、リセットスイッチ、USB 3.0×2、Audio in/outを装備する。
机の上の棚に設置したいので、ケース正面に欲しかった。
最近は床置きが主流なのか、ケース上面に装備されているものばかりだった。

5.25インチオープンベイ2基搭載。最近は光学式ドライブが廃れていて、5.25インチベイ非搭載のものがほとんど。5.25インチは光学式ドライブ以外にも、収納ケース、SSD・HDDや各種USBポートの増設など、使い道がたくさんある。1つで十分だったが、2つもあると使い道を考えるのも楽しくなる。男心をくすぐる5.25インチ。

 

ケース裏面

リヤ上部には120mmファンが標準装備されている。
左上の開口部はマザーボードの各種USBポートやオーディオ端子のあるリヤパネルを出す穴。
下の大きな開口部は電源ユニットを入れる場所。電源ユニットは付属せず。260mmまでのATX規格電源に対応する。

右上に3段階調節可能なファンコントローラースイッチあり。
3基のファンを制御できる。

サイドパネル固定用ビス。工具無しでも回せる蝶ネジタイプ。

拡張スロットは7つ。
何を挿れるのかは本人次第。夢が広がる。

 

ケース側面

最近の流行りはサイドパネルが透明で中身が見えるタイプ。LED照明で基板を怪しく照らして鑑賞するんだとか。
静音タイプの100R Silentは、サイドパネルがスチール製で中身は見えない。落ち着きがある昔ながらのケース。内側に吸音材が貼り付けられていて動作音は静か。音に神経質な私でもそれほど気にならない。

 

ケース上面

飾り気なしの完全フラット。排気口はなし。
外付けドライブを載せておくのに便利。

 

ケース底面

底面には吸気口あってダストフィルターが付いている。
4隅のプラスチック製の脚はとても滑りやすい薄いゴム(自転車の古チューブ)を接着剤で貼り付けると、滑らなくなって安定感がグッと増した。

ダストフィルター。エアコンに付いているものと同じタイプ。簡単に水洗いできる。

ダストフィルターを外したところ。

 

サイドパネルの取り外し

サイドパネルを外す。
ビス2本を抜いてから後ろにスライドさせると外れる。

内側には吸音材が貼り付けられている。

吸音材のアップ。厚さは1~2mm程度。

サイドパネル固定用の蝶ネジ。
片側2個ずつ、計4個。

ネジの頭に十字溝あり。ネジが固く締まってしまい手で緩めることができない場合、プラスドライバーを使って緩めることができる。

 

PCケース内部

サイドパネル両側を外したところ。
ミドルタワーだけあって内部空間が広い。作業性がよく冷えやすい。
2.5/3.5インチシャドウベイの一番上に、結束バンドや各種ビスが入った箱があった。

付属ネジ類一覧

結束バンド 4
MBD/HDDねじ 10
SSD/ODDねじ 16
SSDなべ頭ねじ 4
短いファンねじ 16
長いファンねじ 4
マザーボード絶縁体 1

 

5.25インチオープンベイ

工具無しでドライブ類の着脱可能。

2.5/3.5インチシャドウベイ

2.5インチと3.5インチの兼用タイプが4つ。こちらも工具無しで着脱可能。

プラスチック製のトレイはサイドに引き出すことができる。

プラスチック製のトレイは非常に安っぽい作りなのが残念。工具必要でもいいから、丈夫な作りにして欲しかった。

標準装備の120mmフロントファン

5.25インチベイと2.5/3.5インチベイの間に設置されている。
2.5/3.5インチベイの前面にフロントファンを1基増設できる。

DC12V 0.38A ブラシレスファン

標準装備の120mmリヤファン

前面と底面から吸入した空気を後方に排気する。フロントファンと同じもの。ファンコントローラー周辺のケーブルが束ねられている。

フロントI/Oパネルのコード類。
USBや電源スイッチ、LEDなど。

裏側

ケーブルホールが多数あってきれいに配線処理することができる。
サイドパネルとの隙間が少ないため、2.5/3.5インチシャドウベイ機器の通信・電源ケーブルはL字タイプが必要。

 

PCケース Corsair 100R Silentの感想

2.5/3.5インチシャドウベイのトレイがプラスチックで強度に疑問

工具不要でドライブを取り外しできるのはいいが、トレイがプラスチック製で強度に疑問がある。
トレイに装着するためには、多少強引に両端を広げなければならない。その時、割れないかヒヤヒヤする。多少の価格上昇と工具が必要となってもいいから、トレイの強度をもう少し上げて欲しい。
自作する人間はビス固定でも面倒とは思わないだろう。シャドウベイは頻繁に付け外しするものでもないし。

 

ケース底の脚がプラスチックで滑りやすい。

脚がツルツルしたプラスチックで滑りやすい。ゴム付きの脚にして欲しかった。
机や棚の上に置くと、地震で揺れたときに下に落ちないか気にかかる。

 

落ち着いて作業できる。

静音タイプだけあって音はとても静か。音に神経質な私でも十分満足できるレベル。
サイドパネルが見えないタイプでシンプル。落ち着きのある艶消しの黒。シンプルが一番。長時間作業に集中できる。
多少の不満点があるものの、初めてのPCケースとして選んで大正解だった。
自作して1年以上経った今でも、ミドルタワーを選んでおいて正解だったと思っている。

これから5年10年、いや一生使い続いけていこう。

 

PCケースの改良~ケース底の脚にゴムを付ける~

先ほど指摘したように脚がプラスチック製で滑りやすいことが欠点。
組み立てる前に改良を施すことにした。

作業は至って簡単。自転車のチューブを接着剤で貼り付けるだけ。

自転車のチューブはあちこちに穴が空いた捨てるものを使用する。手元にない場合は、自転車屋さんで貰おう。暇な時間帯に行けばたいてい快くくれる。

直径を測ってコンパスでチューブに印を付ける。

あとは普通の文房具用のハサミで切るだけ。チューブは柔らかくてハサミを傷めることもない。
入手性と加工性のよさが自転車チューブのいいところ。自作の素材として活躍する。

接着剤で貼り付けた。使用したのはセメダインのスーパーX。水と熱と衝撃に強く弾力性があって非常に使い勝手がよい接着剤。ここ最近私が愛用しているもの。
接着したらずれないように静かに床に置き、重しを載せて丸一日放置する。するとしっかりとくっついてくれる。

ゴムを付けたら滑りにくくなって安定するようになった。防振対策にもなってGOOD。これなら棚の上に安心して設置できる。

 

初めての自作パソコン~パーツ選び 【その3】CPU・クーラー編 ~コンパクト設計の白虎 弐
こんにちは。からあげです。 はじめに 前回のPCケース選びに続いて今回はCPUとCPUクーラー選び。 高度な演算処理を行う動画編集には、それなりのスペックのCPUが必要。CPUは処理で熱を発生させるためクーラーも必要となる。 CPUメーカー...

つづく