ブレーキが効かない雨の十和田湖

こんにちは。からあげです。

 

今日は久しぶりの雨のツーリングで心身共に消耗してしまった。前回雨だったのは、なんと一週間以上前の函館入りした時。夜間に降ることはあったが、走行中降られるのは久しぶりだった。

ともかく無事に麓の町に下りて来られてホッとしている。

昨晩泊まったのは、虹の湖公園内にある東屋。道の駅に隣接する公園で、トイレ・水道・東屋の3点セットを兼ね備えた野宿適地だった。

前線を伴う低気圧の接近で昨晩から雨が降り出した。雨とともに風が強くなってきて、隙間から風が吹き抜けるので大変だった。風が出てくると、鬱陶しく纏わりついてきた蚊がどこかに飛ばされてしまった。

コンクリートの床にシートを敷して寝袋のみで眠った。慣れたら意外にマットなしでもイケる。ただし、枕だけは欲しい。枕がないとどうも寝心地が悪い。

雨は朝方小降りになっていたものの、まだまだ予断を許さない。

風に吹かれるなか、食事を済ませて7時ころ出発する。
3連休の初日だというのに、雨のためか交通量はほとんどない。

本日のルートは国道102号線を南下して、十和田湖を半周(東側)してから、鹿角(かづの)市へ下りる。途中いくつか峠越えとアップダウンがあるため、途中でキツくなったら、最短コースの十和田湖の西側を通って鹿角市に向かう。

雨が降り続いていたため、カッパの上着だけ着て出発した。

弘前市内の自転車屋さんで点検して貰ったクランク周りは、剛性が上がってスムーズに漕げるような気がする。剛性だけはなんとなく違いは分かった。ただ、雨天では異音が出ないため、今日はただいつものようにペダルを漕いでゆくだけでいい。

増水する浅瀬石川。国道102号線は浅瀬石川に沿って作られている。茶色く濁った水が音を立てて流れていた。

肉厚目?

なんだ厚目内という地名か。最近、やたら肉が食べたくなる。それだから内という文字がが肉に見えてしまう。

おっちゃん、肉厚めでお願い!

途中のゆとり停車帯の東屋で休憩する。

休みたいと思った時に現れる、それがゆとり停車帯。青森県ではよく見かける。あと水道の水が出るのが非常に有り難い。

もちろんトイレも付いている。

なんと、男子と女子と身障者用のトイレが別棟となっている。こういうトイレを見たのは初めてかもしれない。

始めは緩やかだった上りも、徐々に傾斜がキツくなってきた。
ギヤを一番軽くして、時おり立ちこぎをして上ってゆく。

最初の山場、湯ノ沢峠にやって来た。
序盤の上りは焼き肉パワーで疲れを知ることがないおっさんだった。恐るべし焼き肉モーモー。自分はまだまだやれるんでは?と勘違いしてしまいそうだった。

そう、勘違いが明日の自分を作るのだ!

体の調子が良かったので、予定通り十和田湖の東を回って半周するルートをとる。湯ノ沢峠からも上りが続く。

すでに体はずぶ濡れだが、坂道を漕いでいるため、それほど寒くない。いや、少し寒くなってきたかな?

第2チェックポイントの御鼻部山展望台に到着した。標高は1,011m。ずいぶんと上ってきたな。

展望台の中で雨宿りをする。風が強いため、雨が吹き込んでしまっている。

展望台からの景色

晴れた日であれば、ここから十和田湖を一望できるのだが。
そんなことより寒くなってきたな。早く漕ぎ出そうか。

その前にアンパンを食べておく。雨の日は屋根の下でないと、ゆっくり休むことができない。今がアンパンを食べるチャンスだ!

展望台からは道幅が狭い急な下りでずっとブレーキを掛けっぱなしだった。

普段でも効きが悪いカンチブレーキだが、雨の日になると一気に効きが悪くなる。非常に恐ろしいブレーキだ。常にブレーキを掛けていないと、スピードを出し過ぎたら制御不能となってガードレールにでも突っ込んでしまうだろう。

なぜ、ディスクブレーキを選ばなかったのか?そんなことを思いながら、必死にブレーキレバーを握り締める。ブレーキワイヤーが切れないことを祈りながら。

やっぱりブレーキワイヤーは重要だ。自転車屋さんが耐久性のあるステンレス製に替えているが、それでも1年毎にキッチリ替えよう。片方のブレーキだけでは止まりきれない。特に前輪が切れたらピンチになるだろう。

それはそうと、展望台からずっと下りだったため、次第に体が冷えてきた。漕ぎ出せば、また暑くなるだろうと思って、カッパは上着しか着ていない。

坂を下りきって十和田湖畔に着いた時には、完全に体が冷え切っていた。途中でカッパのズボンを履けば良かった。

岸壁に係留されていた遊覧船。

しばらくすると、観光バスが何台もやって来て、大勢の観光客が乗り込んで行った。日本人かそれとも中国人かは定かではない。

閉館中のインフォメーションセンター前で雨宿りする。
他に屋根があるところと言えば、お土産屋か食堂、公衆トイレくらいしかなかった。誰も来ないここは天国だった。

体の震えが止まらなかったので、カッパのズボンを履き、カッパの上着の下にウインドブレーカーを着た。そうしたら、ようやく落ち着けるようになった。こういう時は、熱々のお茶が飲みたい!

奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)が近くなると、急に緑が濃くなった。あちこちに苔が生えて良い雰囲気だった。

十和田湖畔に出ると、秋田ナンバーのレンタカーを見るようになった。

陸揚げされた白鳥のボート。数隻桟橋に繋がれているが、お客さんの姿はなし。

十和田湖に突き出ている桟橋。

次第に雨が小降りとなって、湖が見えるようになってきた。

ここから、本日最後の上りとなる、発荷峠(はっかとうげ)の上りが始まる!

長い下りで冷え切っていた体も、発荷峠の上りで暑く感じるまでになった。峠の手前でカッパのズボンを脱いで最後のひと踏ん張りをする。

発荷峠からは緩い下り坂となる。峠のトイレでカッパのズボンを履いて長い下りに備える。
今度はほとんどノーブレーキで下ることができて非常に楽だった。交通量は驚くほど少なくて非常に快適。

あっという間に大湯温泉までやって来た。一昨年来たことがある場所で、安い温泉を知っている。しかし、こんな雨では入る気になれない。せっかく温まっても、また走っているうちに冷えてしまう。

新たにできた大湯温泉の道の駅にやって来た。秋田ヒバを使って建てた建物であろう。木の良い香りが漂っていた。

ナイスな軒下があったので、自転車を停めて休む。一時は小降りになっていた雨も、また結構降って来やがった。

カッパを着て足湯に浸かるおっさん。

雨水が流れ込んでいるため、かなり温め。こんなんじゃ体が温まらない!

あれはどこだったか?層雲峡の銀泉閣の足湯が最高だったな。温度が高めで泉質も良かった。

大湯環状列石にやって来た。一昨年も来たところだ。
大昔の人が暦を知るために作ったと言われている。暦を知ることは農作物を作るうえで非常に重要なこと。

豊富な食料を得て無事に冬を越すか、はたまた失敗して餓死が待っているのか、当時の人にとって暦とは命に関わる重要なことだたのだ!

遺跡の周辺には熊よけの電気柵が設置されていた。
一昨年来た時にはなかった。

夜間熊がやって来て遺跡を掘り返してしまうのを防ぐためか。厳重な二重の柵となっていた。

環状列石(ストーンサークル)のアップ

あいにく近づいて見ることはできない。社会の教科書で見た記憶がある。

資料館の広場にレプリカが設置されているので、近くで見たい人は寄ってみよう。

国道282号線に出ると、幅の広い2車線道路となっていた。急に交通量が増えてきた。

鹿角市内のスーパーのフードコートでご飯を食べる。餃子セットの大盛りで698円。愛想も素っ気もないおばさんたちが働いていた。イヤイヤ働いてますというのがモロに顔に出ていた。

嫌な雰囲気だったが、腹が減っていたので、食べることにした。もう二度とここで食べることはないだろう。そしておばさんたちとも会うことはないだろう。

昨日の弘前市役所の食堂とは大違いだ。だから余計に気になったのかもしれない。やっぱりね、女は愛想が良くないとあかんよ。外見は二の次。

その後、スーパーで買い物をしたあと、鹿角市の図書館にやって来た。屋根付きの駐輪場があることも、前回調査済みだ。

掃除道具入れか何かの箱が邪魔だったので、移動させてもらった。

この図書館、電源が取れてフリーのWi-Fiも使用できる。
一気にブログを仕上げてしまおうと思ったら、眠たくなってきて作業が捗らなかった。

今はとある施設の軒下にいる。一時は止んだと思っていた雨だが、再び降り始めてしまった。車なら選択の幅が広がるのだが、自転車の場合は贅沢言ってられない。雨の日は軒下確保が最重要課題だ。軒下でテントを張るか、それとも雨天のもとテントを張るかでは全然違う。

さあて、耳栓をしてさっさと眠ることにしようか。明日は八幡平にゆく予定だ。予報では好天が期待できそう。

 

おわり

コメント

  1. 一式陸攻 より:

    隊長が実践されたジムニーの車中泊、徒歩でのスルーハイク、自転車旅と長期の旅行は、問題点ばかり噴出しますね。
    自転車好きの知人に言わせると日本は、欧州と違い坂が多いので自転車の痛み方が激しいようです。
    隊長の記事を読んでいると日本の風土に自転車は向かないのかもしれません。隊長がビザの関係で遠征を断念した中国ですが一昔前の中国では、自転車で動物の群れのように通勤する中国人の光景が日本のテレビなどで見られました。
    それも中国が大陸だから可能なのでしょう。
    隊長は、小屋暮らしに関しても理想と現実を隊長は、教えてくれた。今回の北海道、東北遠征に関しても走行距離数千キロをオーバーした自転車の異音と大変、勉強になりました。
    もし、隊長のその自転車で愛知支部から佐多岬まで行くことができる状態なのか隊長の感想を聞かせてください。
    また、日本における自転車旅の難しさについても隊長の感想を聞きたいです。

    • karaage より:

      私は要領が悪いので、問題が続出します。
      でも勉強になるからいいです。

      小屋の周辺はアップダウン多いですし、荷物満載で長距離走っているので、負荷が掛かっているのでしょう。ですが、これまで読んだ日本一周や世界一周のブログには、リムの消耗が激しいとは書かれていません。
      なんで私だと削れるのでしょう?

      愛知から佐多岬には行けますよ。たぶん。ただ、リムが凸凹していますので、平らに削って修正した方がいいでしょうね。実家に行ったら、真っ先に自転車屋に行きます。