自転車旅には快適さより楽しさを求めろ!

こんにちは。からあげです。

 

昨日、大雨のなか自転車を走らせて、旭川21世紀の森のタルハウスにやってきた。雨が続く近頃、テントを張ってやり過ごす選択肢はあまりに過酷だった。

小屋を建てる前、10ヶ月に及ぶテント暮らしをしていた私でさえも、自転車に乗って移動しつつテントで雨を凌ぐのは堪える。今年の北海道の雨の多さは尋常じゃない。北海道は今回でまだ2回目だが、それくらいはハッキリと分かる。

 

昨日は朝から大雨が降っていたが、旭川の東の外れにある21世紀の森キャンプ場には、それでもそこそこのお客さんがいた。大半はキャンピングカーなどの車中泊だが、テントで泊まっている人もいた。

ここタルハウスも例外ではなく、私の他に2組の泊まり客がいた。一組は老夫婦で、もう一組は二人の子供を連れた夫婦で、テントで泊まるところを雨のため急遽タルハウスに変更したようだった。

朝5時過ぎに起きると、相変わらずの凄い雨が降っていた。
外に出るまでもなく、タルハウスに打ち付ける雨音で分かった。

昨日、タルハウスに来なければ、辛い一夜を過ごしたのは間違いないだろう。自転車ではテントを張ってただじっとしていることしかできない。タルハウスのような人工物を頼るのは、私に言わせると、雨でおめおめと逃げ出す卑怯者だ。

そう私は卑怯者。しかし、なんで雨を凌げる人工物があるのに、自ら雨に打たれ続けなければならないのか?

むっくりと起きて寝袋を抜け出す。
昨晩は遅くまでスマホを弄って「うみねこのなく頃に」をプレイしていた。ウミネコとカモメの区別が付かないのに、うみねこをプレイする私だ。別に区別が付かなくても問題はなし。

今現在の問題はうみねこじゃない。そう降り続く雨をどう凌ぐかだ!車中泊をしていた頃は、バイクや自転車を見て、ただ大変そうだなと他人事のように思っていたが、実際自分がその当事者となると考えは一変した。車中泊は楽すぎる。私に言わせれば、移動式のホテルのようなものだ。そんなホテルの窓から雨で慌てふためく二輪車どもを見ては優越感に浸っていたのだった。

自転車になった今はただ雨から逃れる術を全力で探している。ただし、お金を使って宿に泊まることは選択肢には含まれない。私は湯水のようにお金を使える大富豪ではないため、一晩の安楽で消えてしまうような贅沢にお金を使うわけにはいかない。日々、消耗してゆく装備品の買い替えと無駄に腹が減るおっさんの胃袋を満たすための食費で精一杯だ。

 

ちくしょー。自転車の長期ツーリングがこれほどまでキツイとは。

9時前、雨が弱くなったころを見計らって温泉に入りにゆく。

21世紀の森には温泉があって無料で入ることができる。以前、風呂に入ったのは羅臼の熊の湯、すでに2週間以上経過していた。

ただで風呂に入らせてもらってなんだが、お湯の温度が低すぎる。まるで温水プールに入っているような感じで、温泉に入ったような気が全然しない。やはり草津温泉並の痺れる熱さが欲しい。その点、熊の湯は熱さ好みの私にピタリとあった温泉だった。

温泉から出ると、再び雨脚が強くなり、雨のなかを急いでタルハウスまで戻ってきた。

こいつが現在私が避難しているタルハウスだ!醤油樽を使って人が泊まれるように作った宿泊施設。1泊なんと520円。中に照明とAC電源付きで長期滞在することも可能となっている。

そして前回と同じシラカバ。目の前が屋根付きの炊事場で雨の日にはピッタリ。

層雲峡の駐車場も悪くなかったのだが、観光客が入れ代わり立ち代わり入ってくるところなので、早い時間から休むことができない。かと言って、近くの層雲峡野営場は林間で水はけが悪く、地面に水溜りがあちこちできていた。

 

それにしても、大雨だというのに、タルハウスに泊まりに来た一家の子供は大はしゃぎしていた。雨だろうとお構いなしに楽しんでいる。子供にはハッとさせられることが多い。歳をとってくるといつの間にか自分の固定観念に縛られるようになる。

そういえば、私も子供のころ、大雨の日にキャンプ場の倉庫のような大きな宿泊施設に泊まったことがある。大雨なので他に客はいるはずもなく、馬鹿みたいに広い倉庫を走り回ったものだった。片隅に積まれていた毛布の山に突っ込んで遊んだな。あの感触は忘れられない。あとで親父に怒られて家族で直すことになったが。

 

今の私に足りないのは、どんな状況であろうと楽しむという姿勢だ。雨が続いて憂鬱な気分なのは分かる。しかし、愚痴を言っても状況が改善されるわけではない。この状況でどうやって楽しむか?必要とあらば、諭吉君を出動させてもいい。雨天でも楽しめるレクリエーション。旭川まで行ってネットカフェに泊まるのもいいかもしれない。普段ネットカフェに行くことがない私には新鮮だ。

思い出したように浄水器のメンテナンスを行うことにする。
コンパクトな浄水器の中には、非常目の細かいフィルターが内蔵されていて、人体に有害な物質を取り除くことができる。(ただし、溶け込んだものはダメ。)

使っているうちにフィルターが目づまりしてくるため、定期的に洗浄してやる必要がある。先日、十勝三股のバス停に泊まった時に使用した。まだそれほど汚れていないものの、いつでも最良の状態で使えるように洗浄しておいたほうがいい。

私が今回使用しているのはSawyermini。

浄水器の洗浄は、注射器のようなポンプで逆向きに水を押し出して行う。

浄水器の使用方法やメンテナンスは、また家に帰った時に詳細に書くことにしよう。今は出先で目当ての画像を探し出すのにも一苦労だ。

あとは何度もポンプで空気を送ったり、本体を振って中の水を出して乾燥させる。あとの水を切る手間を惜しむと中にカビが生えてダメにしてしまう。

浄水器のメンテナンスのあとは、レシートの整理をしたり、登山道の調査を行った。今回の大雨のあとはしばらく好天が予想される。このチャンスに手頃な山を登ることにした。

毎回日帰りでは物足りないので、1泊2日くらいのライトなテント泊山行をしてみたい。自転車なのに、車中泊の時みたいに頻繁に登山やろうとすると無理がある。それを最近になってようやく分かってきた。自転車では車中泊のようなことをするのは絶対無理。自転車なりのスローな登山をしていけばいい。

積める道具だって限られる。その道具でどこまでやるか。登山に必要な道具は全てある。あとはいかに使うかにかかっている。

天気予報では明日の昼には雨は上がりそう。それなので、明日登山口に向かって出発する予定だ。タルハウスに泊まって荷物のダメージはほとんどないため、メンテナンスすることなしに直ぐに登山に行ける。

あとは登りに行くか行かないかだけ。

 

さあて、そろそろ夕飯にしてゆっくりしようか。

 

おわり

コメント

  1. エゾリス より:

    隊長に活動費の足しをお渡ししたくてシラカバに行きましたが、今日の夕方はスクーターの方が使っていて隊長にお会い出来ませんでした。
    隊長が2015年にセミリタイアブログを卒業する前からの隊長のファンです。
    からあげ探険隊の隊員になりたいです。
    上士幌にも行きましたが入れ違いでお会い出来ませんでした。
    ちょっと心が折れかけていますが、隊長が北海道から戻る前に三度目の正直のチャンスがあればと思っています。
    隊長にはいつも勇気をもらっています。これからも頑張ってください。

    • karaage より:

      はい、どうもありがとうございます!

      タルハウスにいたスクーターの人は、もしかして読者のいちきゅーさんではないでしょうか?網走で会った読者もシラカバに泊まったと言ってました。

      なんだかタルハウスブームを迎えているようですね。

  2. 尾張トレッキングM より:

    初めまして、こんにちは
    先日迄、北海道を20日間うろうろしており、此方を拝読させて頂きました。私のblog森羅万象尾張トレッキングにリンクさせて頂きたいと思いますが、可能でしょうか?

    • karaage より:

      はい、ご自由にどうぞ!
      当ブログはリンクフリーです。
      わざわざ連絡ありがとうございます。

  3. いちきゅー より:

    隊長、こんにちは。
    シラカバnowですw
    台風2つをやり過ごす為、本日2泊目です。
    稚内から宗谷岬に向かって走ってたら強風と雨で断念、余りの風でスクーターがあおられオホーツクの海に落ちるかと思いましたw
    宗谷岬手前で引き返しR40で内陸部を通り樽ハウスに籠ってました。
    偶然2回もリンクしたので笑ってしまいました。

    • karaage より:

      本当に今年の雨はしつこいですね。

      タルハウスには不思議な魅力があって癖になるので十分注意してくださいね。
      何回も泊まりに行ってしまうようになります。